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『演出的クローズド・サークル』について

2017-05-19

 駄文その14です。
 今回は『演出的クローズド・サークル』について語ろうと思います。

 クローズド・サークルというのは、ミステリー小説などで使われる俗語で、「吹雪の山荘もの」「嵐の孤島もの」とも呼ばれるジャンルです。言わば広い意味での密室ものであり、何らかの事情で外部との連絡や往来が絶たれた『閉じた環(クローズド・サークル)』を舞台とする作品を指します。
 クローズド・サークルの利点は、登場人物を絞り込む事で、より純粋に犯人が誰かを推理できる事。警察の介入や科学的捜査を排除して、トリック解明に集中できる事。要するに、リアリティのために必要な夾雑物を排し、推理のみにテーマを集約した作品を描ける事にあります。

 そしてこれは推理ものに限った事ではありません。作品の舞台を限定する事で、より作品のテーマを浮き彫りにする……これを私は『演出的クローズド・サークル』と呼んでいるのです。分かりやすい例としては、有名な特撮ヒーロー番組『仮面ライダー』が挙げられるでしょう。
 仮面ライダーは大雑把に言って、昭和期に作られた昭和仮面ライダーと、平成期に作られた平成仮面ライダーの二種類に大別できます。両者の作風には色々と違いがありますが、その中の一つに、「昭和仮面ライダーは世界征服を企む悪の組織と戦うが、平成仮面ライダーの敵は必ずしも世界征服を企んでいない」というものがあるのです。平成仮面ライダーの敵は少人数で構成された組織も珍しくありません。またその目的も「殺人ゲームで仲間内の階級を決める」「超能力者の資質を持った人間を殺す」といった限定的なものであるパターンが多いです。
 作品の舞台も同様で、昭和仮面ライダーでは、ヨーロッパを守るために旅立った仮面ライダー1号の代わりに仮面ライダー2号が日本防衛についたり、逆に南米に逃げた敵幹部を追って2号が日本を離れ、1号が舞い戻るという展開が見られたりしました。……まぁこれには撮影中の事故という大人の事情があるのですが、有名な話なので割愛します。

 対して平成仮面ライダーでは、敵が殺人ゲームのためにわざわざ人口の多い東京に集まってきたりして、戦いの舞台が主人公の住む東京近辺のみに限定される展開に説得力を与えています。やはり平成の世にあってはたとえ子供向け番組であっても、「世界征服を企む悪の組織が、律儀に一週間に一体ずつしか怪人を送り込まないのはおかしい」「たった一人で大規模なテロ活動を阻止できるわけがない」「そもそも世界征服のために怪人を作る意味が分からない」などといったツッコミを無視できないのでしょう。
 特撮ヒーロー番組のテーマは、かっこいいヒーローと悪の怪人の派手なバトルであり、そのテーマを浮き彫りにするために敵の目的や舞台をあえて矮小化して、作品のリアリティを保っていると言えるかもしれません。

 その最たる例が、イケメン俳優・福士蒼汰さんの初主演作としても知られる『仮面ライダーフォーゼ』です。この作品では学園ドラマのエッセンスが採用され、主人公たちは全員同じ学園に通う高校生、敵はその学園の教師陣、悪のボスは学園の理事長という実に箱庭的な世界観となっていました。
 では世界的規模で話が展開する昭和仮面ライダーに比べて、舞台が矮小化された平成仮面ライダーがつまらないかと言えば、もちろんそんな事は無いのです。個人の好みはあるでしょうが、前述の通り、特撮ヒーロー番組のテーマは「かっこいいヒーローと悪の怪人の派手なバトル」なのですから。そこさえ守られていれば、番組の魅力が損なわれる事はありません。それに舞台が東京に限定されようと、学園に限定されようと、そこがその作品にとっての『世界』であるならば、やはり仮面ライダーが『世界の平和を守っている』事に変わりはないのです。

 当然ながら、この『演出的クローズド・サークル』の手法は、エロ作品においても通用します。というかまさに男子女子戦争が、それを最大限活用した作品なのであります。男子女子戦争は、多くの人が子供時代に大なり小なり経験した「男子と女子の抗争」「男子の暴力による支配と服従」「女子の派閥争い」といったものを描いています。また「思春期の身体の変化」「性に対する好奇心」「身体の秘密を暴かれる羞恥心」も重要なテーマです。
 ただし多くの場合、現実世界においては、前者のテーマと後者のテーマは結び付けられることはありません。男子と女子の抗争や、女子の派閥争いにおいて、エロ小説まがいの強烈なエロティシズムが絡んでくる例はほとんど無いと言っていいでしょう。『男子女子戦争』で描かれているような事が現実に起これば、どうしても大人の知る所となり、事が大きくなり過ぎる前に事態が鎮静化させられてしまうからです。現実世界という大き過ぎる舞台では、男子女子戦争のテーマは描く事が難しいのです。

 それゆえ、本作では舞台をあえて五年二組のクラス内部にのみ限定し、演出的なクローズド・サークルを創り出す事で、作品のテーマを浮き彫りにしています。登場人物は基本的に五年二組のメンバーのみ。もっと言えば、男子五人・女子五人の十人のみで、他のクラスメイトは雑魚男子・雑魚女子として背景キャラ扱いとなっています。登場する大人も必要最低限度……しかも舞台をクローズド・サークルの外に広げる事はしません。撮影された恥ずかしい映像などは、あくまでクラス内部でのみ共有され、閉じた環の外には流出しないのです。これによって作品の舞台を完全なる子供社会とし、「男子と女子の抗争」と「過激なエロティシズム」という相反する要素を融合させているのです。
 では作品の舞台をクラス内部に限定したことで、作品のエロスもまた矮小化されてしまったでしょうか? 答えは否、だと私は思っています。確かに、ヒロインの恥ずかしい映像がクラス内部でのみ共有されるのと、全世界に拡散されるのでは、後者の方が遥かにダメージは大きいでしょう。クラスメイトだけに恥をさらすのよりも、世界中の人に恥をさらす方が、羞恥という意味ではより深刻であり、ひいては読者の興奮を誘うものであります。ですが世界中に拡散されたのでは作品のリアリティが保てない。クローズド・サークルの外に物語を広げるわけにはいかないのです。いやむしろ、演出的クローズド・サークルの作品においては、クローズド・サークルの中こそが『世界』そのものと言えるでしょう。
 男子女子戦争の作品世界では、五年二組の中こそが世界の全て。自分の恥ずかしい映像がクラス内部で共有されるという事は、彼らにとっては世界中に拡散される事と何ら変わりは無いのです。実際、人生経験の浅い子供にとっては学校のクラスというのは世界の全てと錯覚しやすく、いじめなどで孤立すると容易に自殺を選んでしまうのもそれが原因の一つと言われています。
 従って男子女子戦争で戦死し、クラス全員の前で恥をさらすことは、世界中の人に恥をさらすのと全く同じ。人生の破滅を意味するのです。読者が作品世界に入り込んで読んでいてくれれば、登場人物たちと同じ気持ちになるだろうと私は思っています。「たかがクラスメイトに見られただけじゃないか」「世界中の人に見られたわけじゃあるまいし」などと冷めた目で見るのではなく、人生が破滅するほどの羞恥に打ち震える絶望感に共感してくれるはずだろうと。
 それが上手くいけば、たとえ舞台を五年二組のクラス内部のみに矮小化したとしても、決してエロティシズムまで矮小化はされないと確信しております。

 これはキャラクター設定にも言える事で、実は『男子女子戦争』の登場人物には、詳しい裏設定がほとんど存在しません。劇中に登場した設定でそれっぽいのは……。

・礼門の父親は産婦人科医である。
・桃香と士郎は幼馴染み。
・桃香には幼稚園児の弟がいて、父親は議員である。
・祢々子は未だに父親と一緒に入浴している。


 これくらいでしょうか。虹輝を始めとして、ほとんどの登場人物に家族構成や趣味、食べ物の好みなどの裏設定が存在しないのです。またその言動も、小学生としてはやや大人っぽい感じになっています。最初期の頃は、J・さいろー先生の真似をして、リアルな小学生の会話っぽく仕立てようと努力もしていたのですが、結果的にはかなりキャラクターが変化してしまいました。士郎は今よりかなりヤンチャな感じですし、祢々子はもっと幼い感じですよね。
 男子女子戦争はクローズド・サークルの中でのみ展開する物語ですので、登場人物が小学生とはいえ、それはリアルな世界観における小学生とは異なり、あくまで記号的な小学生という事になります。ぶっちゃけて言えば、ちょうど第二次性徴真っ只中の年齢が一番羞恥を感じやすいからその年齢設定になっているだけで、現実世界におけるリアルな小学生を描くつもりはあまりないという事です。リアルな小学生を求める読者には不満でしょうが、これも作品のテーマを浮き彫りにする上では必要な事だと思っております。

 というわけで次回からはいよいよ自然教室編のクライマックス・軍事裁判編が始まります。ひとまず姫乃凌辱は一旦休憩で、続きは自然教室編が終わってからになるでしょう。代わりに久々に他の四人にも脱いでもらいます(当然姫乃も、ですが)。法廷ドラマのような体裁で、基本的におさわり一切無し、徹底して精神的に辱めを与えていく予定です。もちろん汚パンツ暴きもやる事になるかと。法廷ものとエロは意外と相性がいいので、今から書くのが楽しみです。
 本番シーンも悪くはないですが、やはり本番無しの方が羞恥ものとしては真骨頂なのかもしれませんね。あんなの飾りです。エロい人にはそれが分からんのですよ……って事ですか。



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