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『モラル肯定派・否定派』について

2014-08-07

 駄文その5です。
 今回はエロ作品の分類の一つとして、モラル肯定派とモラル否定派について考えてみたいと思います。
 モラル肯定派・否定派とは、一言で言えば『その作品世界において』、性に関するモラルが肯定されているのか、否定されているのか……という分類方法です。登場人物がモラルを肯定するか否かは関係ありません。

 例えば凌辱もので言えば、ほとんどの作品はモラル肯定派に該当します。「セックスは愛し合う者同士で行うべきだ」「レイプは許されない犯罪である」「裸はむやみに他人に見せるべきでない」といった、我々が生活する現実世界と同様の性モラルが、作品の中でも描写される(当然の前提として存在する)作品です。
 そういったモラルが存在するからこそ、ヒロインが脱がされたり凌辱されたりする展開に背徳感が生じ、エロスに繋がるわけですね。この背徳感こそ、モラル肯定派の凌辱ものの醍醐味であります。

 ではモラル否定派の凌辱ものとはどういう作品か? これは例えば、「実技を含む性教育が小学校から実施される世界」とか、「セックス許可証を見せられた女性は必ずセックスに応じなくてはいけない世界」とか、「校則で全裸登校が義務付けられている世界」とか……我々の現実世界とは乖離した性モラルを持つ世界が舞台の作品です。登場人物がたとえ嫌がっていても、世界の常識としてそういった特異な性モラルが容認されている以上、あまり背徳感は存在しません。その代わりに、現実ではありえない非日常感を楽しむ事ができるわけです。モラル肯定派では描写できないエロシチュエーションが描けるのも特長でしょう。
 また「時間停止能力を使って女性を自由に弄べる」とか「催眠術を使って呆気なく次々とヒロインをモノにする」という、背徳感よりも非日常感を優先させた作品は、たとえ現実世界が舞台であってもモラル否定派に属すると言えます。レイプされたヒロインたちが早々に快楽堕ちして主人公に服従するようになり、ラストはヒロイン全員でハーレムエンド……という安易な作風の凌辱ものも、モラル否定派と考えれば納得できますね。

 同様に純愛ものでも、大半はモラル肯定派と考えていいでしょう。モラル否定派の純愛ものというのは結構特異なジャンルになりますが、もちろん実例はあります。
 例えば春籠漸先生のエロ漫画には「ヒロインが恋人の男性とは別の男性とセックスし、その快楽を味わうが、愛しているのはあくまで恋人の男性のみ。セックスの相手の男性も、別に寝取ろうという意図はない」といった作品がよく見受けられますが、これはモラル否定派の純愛ものと言っていいと思います。
 他にも、ドバト先生の『ロリビッチなう!』という単行本にも、タイトル通りビッチなロリヒロインが多く登場し、モラル否定派の純愛ものの代表格と言えるかもしれません。私は未読なんですけどね。ドバト先生の単行本なら『ギャングと少女と青い夜』が好きです。こちらもヒロインは最初から非処女ですが、近親相姦という事情があり、その問題の顛末もしっかりと描いているので、モラル肯定派に分類すべきと考えます。

 モラル肯定派・否定派はそれぞれ特長があり、どちらが優れているというわけではありません。それぞれの楽しみ方で作品を選択すれば良いのです。私としては、「背徳感のないエロはエロにあらず」というのが信条ですので、どちらかと言えばモラル肯定派の方が好きですね。しかし否定派の非日常感も捨てがたいものがあります。
 そして言うまでもなく、『男子女子戦争』はモラル肯定派として執筆しております。「小学生の男女の性的イタズラを含む抗争」というのは非日常感があり、一見するとモラル否定派の作品に見えますが……実際にはクラスメイトの前で辱められる背徳感がメインテーマなのです。よって宇崎みどりがレイプされた一件は、安易に忘れ去られる事なく、後々まで尾を引く事となりました。

 レイプの背徳感をより強く描くには、まず「レイプは許されない犯罪である」という前提を改めて強く描写し、その上でヒロインがレイプされる展開に持っていくのが理想的でしょう。みどりが第四話でレイプされたのは、まさにこの前提の強調のためであります。彼女がレイプされた後、一応立ち直り、その後自分を辱めた連中(耶美・礼門・桃香)に復讐しようとする過程を通して、「レイプは許されない犯罪である」事を繰り返し印象付ける。第十一話まで進んでなお、未だに本番シーンがあったのはみどり一人というのも、ある意味必然なのです。まだ本番シーンへの前振りの段階ですからね。
 この前振りがあるからこそ、他のヒロインがレイプされる悲惨さを一層強調できると思うのです。同様に、最近増えてきた恋愛描写もまた前振りの一つです。あれら恋愛描写は、「純愛エッチを描こう」「メインヒロインは酷い目に合わせないようにしよう」などと考えての事ではなく、メインヒロインのエロシーンをより凄惨に、より屈辱的に、より羞恥の極みとなるようにとの仕込みであります。みどりがレイプされた話でも、『好きな相手の目の前で好きでもない異性に犯されたりすれば、もっと面白いショーになるはずだったのだが』との一文があり、まぁ一種の伏線になっていますね。

 この「本筋に入る前にしっかりと前振りを済ませておく」という手法は、エロ以外の一般作品においてもよく見られます。例えば大長編ドラえもんの『のび太の大魔境』では、世界各国が人工衛星で地球をくまなく探査しているため、もう秘境なんてものは存在しない……と出木杉くんが解説。それに対し、アフリカの一角に常に霧に覆われた場所があり、ここだけは人工衛星での撮影が不可能という展開になります。秘密道具ではその霧を透過して衛星写真が撮影できるため、バウワンコ王国の所在地を発見、いよいよ大魔境への冒険が始まる――。という展開ですね。
 同じように『のび太の魔界大冒険』では、科学によって魔法が駆逐された歴史を紹介し、もしもボックスで魔法世界に変更。しかし魔法が発達した世界であっても、結局努力して勉強しなければ魔法は身につかないし、お金が無ければ魔法アイテムも買えない。そんなシビアな現実が描写されます。悪の大魔王討伐の冒険に出るのは、その後なのです。
 いずれも、じっくりと前振りを描写する事によって作品の土台を固め、本題の冒険活劇の説得力と爽快感を数倍にも高めていました。まさしくSF(すこし・ふしぎ)作品ここにありという感じです。

 一方エロ作品ではどうしてもエロ描写にページが裂かれ、なかなか前振りに十分なページをかける事ができません。逆に言えば、その短い前振りでどれだけヒロインや作品世界を魅力的に見せるか……というのが作り手の腕の見せ所と言えましょう。
 エロ作品はやはり『安・近・短』が好まれるものです。ササッと読んで、手早くエロを楽しんで、スッキリ実用に使う。前回の駄文で「美人は三日で飽きる」と書きましたが、ほとんどのエロ作品が読み切り短編で、その都度ヒロインが新しく作られて使い捨てられるのも、ニーズに沿った結果というわけですね。『重厚長大』路線のエロ作品……つまり、読むのに時間がかかる長編や、複雑なストーリー、なかなか脱がないヒロインなどは敬遠される傾向にあります。よほどの人気作家でないと商業では無理でしょう。それでも単行本2~3巻くらいが限度ですかね。
 そもそも「美人は三日で飽きる」理論は、読み手のみならず書き手にも通じる話です。商業作品より自由度の高い同人誌やネット上の作品でも、やはり『安・近・短』路線が多く見られるのは、書き手自身が書いている内に飽きてしまうのも理由の一つと思われます。私の場合、自分が本当に読みたい作品が『重厚長大』路線でないと表現できないと分かっているので、どうにかコツコツ続けていますが……。
 短いページで面白くエロい作品を書くのは、わざわざ私なんぞがやらなくても、もっと上手い人がたくさん書いてくれています。そこでページ数の制約を取っ払った『男子女子戦争』では、ある意味安易な手法ではありますが、たっぷりと時間をかけて思う存分前振りを描く事にしたのです。

 前振りだからと言って、恋愛描写がその内おざなりになっていくのかと言えば、そうではありません。もちろんエロ描写の方がメインなのは当然です。しかし「どうせ前振りだから」と途中から露骨に手を抜けば、「しょせんこのヒロインはエロのために作られた人形なんだなぁ」という印象になり、せっかくの背徳感が薄れてしまいます。
 いやもちろんエロ小説のヒロインはエロのための人形に過ぎないのは事実ですが。しかし恋愛ものとしても読めるくらいしっかりと恋愛描写を描いておけば、一つの独立した世界に生きる、血肉の通った人間としての厚みがヒロインに生じると思うのです。エロのための人形ではなく、自分の意志をきちんと持った、生きている人間。そう印象付けた上で、満を持してヒロインを羞恥地獄に突き落とし、恥辱のどん底でのたうち回る姿を描き出す。この無上の背徳感こそが、男子女子戦争の目指すものであります。
 また恋愛描写だけでなく、いがみ合っていた五年二組の男子と女子が、やがて一つにまとまっていく……というジュブナイル的な友情の物語も組み込んでいく予定です。エロ描写の邪魔をしない程度で、最終回までにはきちんとまとめたいところですね。
 これはちょっと大げさに言えば、「元ネタの作品と、二次創作のエロパロを、同時かつ同一の作品で執筆する」ようなものです。

 多くのエロ同人誌が、オリジナルではなく二次創作のエロパロとなっているのは、もちろん元ネタの作品が好きだからというのも理由の一つでしょう。しかし二次創作の方が作品世界やキャラクターを借りられるので制作が楽というのも事実だと思います。そして何より、二次創作の方がエロい。これはつまり、しっかりとした非エロの元ネタの作品があるため、そこにエロを懸け合わせる事で、有り得ないほどの背徳感を味わう事ができるからと思われます。
 本来エロと関係なく作られ、脱ぐ予定もないヒロインを、裸にして辱める。或いは、濃厚な純愛エロを描く。奇しくもこれは「人気の落ちてきた一般作品のヒロインが、テコ入れのために脱ぐ」シチュエーションに似通ってますね。脱ぐとは思っていなかったヒロインのエロシーンほど興奮するものはありません。

 結論をまとめますと……。男子女子戦争はクラスメイトの前で辱められる背徳感が大きなテーマであり、それをより強調するための前振りとして、レイプの非道さやキャラクター同士の恋愛模様を描いている、という事です。そして前振りを完璧に前振りとして機能させるため、エロ無しでも通用するくらいにしっかりとそれらを描き切るつもりであります。もちろんエロを邪魔しない程度に。
 というわけで、ただでさえ更新が不定期で遅い上に、エロ以外のシーンにも力を入れるという、『安・近・短』とは真逆の『重厚長大』路線を今後も貫いていく方針です。手っ取り早いエロを求めている方には不向きですが、ご了承下さい。自分が読みたいのに他の人が書いてくれないから自分で書く……となると、やっぱりこうなってしまうんですねぇ。
 
 
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